日本を離れたい願望

 子供の頃、父が転勤族だったためか日本各地を点々としていました。東京都内のある支店からいきなり北海道札幌、名古屋、大阪、福岡、横浜と小学生のときは2年ほどで移動するという子供にとってもかなりハードなものでした。

 ただ、そのおかげで行く先々を拠点とした色々な名所巡りの観光で楽しいことも沢山あったのは確かでした。そんな我が家には「日本の旅」と言ったような各地の名勝を紹介するシリーズの本があり時間のあるときはテレビを見ながらでもその本を見たりして、ここには行ったとか今度行きたいなどと思っていました。

 旅好きというかどうかは分かりませんが、未知の地へのあこがれは高校、大学と進んでも変わらずあり、修学旅行のプランも卒業旅行のプランも率先して計画し、皆の要望を取り入れたまずまずの旅行を仕上げる事ができました。

 大学では英語科の選択で海外留学などという冬休みの研修旅行が行われる事になっていました。希望者のみでの参加なのですが、未知の地へのあこがれが強い私としては何としてでも参加したいと考えていました。でも、色々と情報を得ていくうちにゾロゾロと皆でまとまっての観光巡り、それも景勝地の観光もあるのでしょうが、目立って聞く話しがショッピングモールの散策と夜のディナー云々。初めての海外旅行となるかもしれない旅行なので安全にこした事はないのですが、日頃教えていただいている教授陣や講師の面々とゾロゾロと歩く事を考えるとやはり別の機会を待った方が得策なように思い、結局学校の海外研修留学には参加しない事に決めました。

 研修留学の様子は参加した友人が写真を片手にいろいろと教えてくれましたが、外国なのに学校にいるかのような雰囲気で冒険はなかなか出来なかったようでした。色々と町並みやお店の様子を聞き、見せてもらった写真の風景は美しい町並みや山々や、やはり日本にある風景とは全くといって良いほど美しいのをうらやましく見ていたのです。